http://www.asahi.com/national/update/0115/TKY200801140220.html
国民年金に任意加入し、年金を満額受け取る条件を満たそうとした女性(75)が、条件をクリアした後も、銀行口座から保険料を引き落とされていた例が明らかになった。
- 女性は東京都品川区の宮田紅(べに)さん。32年生まれ。
- 国民年金を満額受給するには、保険料を31年分支払う必要があったが、それに達していなかったため、60歳を超えてからも任意で加入。62歳で条件を満たしていた。
- しかし、社保庁や区役所から連絡はなく、任意加入もできなくなる65歳の直前まで、受給額に反映されないのに31カ月分計約37万円の保険料が引き落とされた。
- 昨年暮れ、過払い分の返還を社保庁に求めたが、拒否されたという。
- 社保庁は05年4月から、納付保険料が上限に達した場合、保険料の納付を受け付けない制度に改めている。
- 女性側は「過払いの原因は行政側のミス」と返還を求めているが、社保庁は「行政訴訟を起こしてもらうしかない」としている。
75歳の女性に行政訴訟を起こさせるというのも酷な話です。厚労省内部でこういう場合の返還ルールを作ればあっさり解決するのではないでしょうか。
国民年金は、年金保険料を25年間支払った人が65歳になると支給されます。ただし、支払い期間が25年間だと最低額しかもらえません。満額(平成19年度は792,100円)をもらうためには480ヶ月(=40年)保険料を支払わなくてはいけません。60歳になったときにまだ保険料を40年間支払っていない人は、国民年金に「任意加入」して65歳まで保険料を支払えます。
以上は原則です。上で満額は480ヶ月とありますが、これには例外があります。昭和16年4月1日以前生まれの人は、もっと短い期間で年金額を満額もらえます。生年月日によって期間が異なり、300ヶ月(=25年、大正15.4.2から昭和2.4.1生まれ)から、468ヶ月(=39年、昭和15.4.2から昭和16.4.1生まれ)の幅があります。国民年金の制度ができたのが、昭和36年。このときにすでにある程度の年齢に達していた人達は国民年金制度に加入できる期間が短いため、このような例外ができました。
今回の方の場合は1932年生まれ(=昭和7年生まれ)なので、31年で満額が支給されます。にもかかわらず、65歳まで34年分の保険料を支払ってしまったわけです。保険料を払う人は上に書いたような満額期間の原則、例外はまず知らないでしょう。保険料をもらう側が気がつくべきでした。
仕事にはミスがつきものですが、それを訂正し、再発を防ぐ措置をすばやくとることが必要だと思います。
今回のようなケースは、ほかにもたくさんあるような気がします。
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